令和2年1月に「新たな文化施設」を現市庁舎跡地に建設することを決定されていましたが、市長は今年6月12日の定例会見で「新たな文化施設」を市庁舎跡地に造る計画について、県庁舎跡地活用の議論や建設費高騰などの状況を見極め、建設地が適切か「再度整理する必要がある」との考えとまち全体のグランドデザインを描く中で「文化施設が最適なのか考えたい」と説明されています。
又、マスコミのインタビューでは、新たな文化施設を「何らかの形で造る必要はある」との考えを示したが、建設場所やスケジュールは「いろいろな議論がある」と明言を避けたと報道されていますので以下3点について伺います。
「グランドデザイン」は、長崎市全体を対象に将来の都市構造である「ネットワーク型コンパクトシテイ長崎」の実現に向けて、人の回遊の維持・強化を軸とする、経済の再生と定住人口の増加に向けたまちづくりの具体的な方向性を示すものです。
新たな文化施設の建設場所は、改めて都心部において候補地となる場所を洗い出し、ホール施設の立地場所として最適であるかという視点および都市部の回遊性向上に寄与するのかという視点から、外部識者の意見も聴取しつつ検討を進めていくことになると考えておりスピード感をもって優先的に整理していきたいと考えております。
本年度中(令和6年3月末)までには建設場所を示すことになります。
建築資材の高騰や労務単価の引き上げ等の影響により、建設単価の上昇傾向が続いている状況であり、基本計画策定時点からの建設費の増加も一定あり得るものと考えていますので、今後とも社会情勢の変化に伴う建設単価の動きなども注視しながら、整備に向けた精査を行っていきたいと考えています。
総事業費は基本設計・実施設計および埋蔵文化財調査に係る見積もりの微取や積算、外構工事に係る類似施設の建設単価の調査や積算を進めてきましたが、外構は建物の配置計画に大きく影響を受けること、高低差のある土地の中で、バリアフリー動線を確保しつつ、建物廻りの広場機能も一定確保するための検討を設計段階で行うこととなりますので、現段階で総事業費を示すことができません。
現在の基本計画を前提として、補助額の上限はあるが補助率は補助対象事業費の2分の1と、まちづくり関連の補助制度の中で有利なメニューである国土交通省の都市構造再編集中支援事業を活用することとしており、建物部分を66億円から69億円程度と見込んだ計画においては、国の補助を30億円弱と見込み調整しています。
この全体の補助額は今後、設計が進み施設の内容が具体的になった後に国と再度調整することになっています。
今年4月から、新たに市民生活部に部内の施設調整等を担当する土木技術職の理事と自治振興課に担当係長を配置し、建設候補地の選定をはじめ基本計画の策定などの業務がスムーズに行えるような体制を一定確保できたものと考えています。
建物規模の大きい地権者のうち国道側の地権者には用地買収に係る協力をいただき、本年2月末に建物の解体が完了しています。
今年度、地権者2名と契約を交わし、建物が解体されるなど着実に用地の確保がすすんでいます、建物規模が大きい残りの1件につきましても移転先等の調整に一定の理解を頂いており、移転先やスケジュールを含め、継続的に調整しており令和11年度完成を目標に事業に向けて取り組んで行きます。
老朽危険空き家は、令和5年3月末現在、406件を把握し所有者等への指導を継続的に行ったことで自主解体や補助金の活用による除去が進み、231件が解決に至り、現在は175件を継続的に所有者等への文書の送付や職員による所有者宅への訪問により、適正管理に関する働きかけを重ねて行うなど粘り強く指導を行っています。
今回の赤潮によりマダイ・トラフグ・シマアジなど約73万尾がへい死し、被害額は約9億円と見込まれています。
養殖業者がマイナスからの再スタートとなるなか、生産再開、産地の再生に向け県市協調した強力な支援が必要ですので、養殖業者が早期に事業を再開するために必要な代替魚の導入や金融面での支援などについて本会議において審査いただきたいと思います。