こんにちは。22番、市民クラブ、小野原茂です。 それでは、通告に従い順次質問いたします。
1項目めの公共施設が一つもない日野地区への行政の考え方と2項目めの水源不足の現状と情報発信について、それぞれ質問いたします。
では、1項目めの中の小項目である地区公民館改編後のコミュニティセンターの今後の新設等の方向性についてお尋ねいたします。 平成30年度供用開始の相浦複合施設の中にある相浦地区公民館と相浦支所との合築という形で日野地区公民館が組み込まれて現在に至っておりますが、複合施設における不便な点を幾つか挙げてみますと、まず遠くて、歩いていくには大変不便です。実際に、相浦複合施設の利用者の割合として、相浦地区の利用者と比較すると日野地区の利用者は少ない状況であります。
また、夏休みになれば、相浦校区内の子どもたちは小学1年生の児童でも親同伴なしに相浦複合施設内にある図書室に行って何冊も借りることができますが、日野地区の子どもたちは、校区外ということもあり、道中の危険性を考えるとなかなか徒歩では利用しづらいこと、そして土地改良区の田んぼを境にして両地域の歴史、文化も違い、交流が分断されていることも挙げられます。
地域の子どもたちを地域で育てるためには、どうしても地域に生涯学習や地域レクリエーションが行える拠点施設は、人口9,000人が住む日野地区にとって必要不可欠であると思います。
当然、日野地区の役員の方も、これまでの経緯を踏まえ、各種問題があり、不公平感があることを共通認識としてお持ちになられています。
平成19年3月定例会において、日野地区の当時の先輩議員は、愛宕地区の次は当然日野地区公民館だとして、一般質問では寸前のところまでいきながらもかないませんでした。その後、平成19年、私が議員となり、後を受けて9月定例会一般質問で日野地区公民館建設を取り上げましたが、思いは通じず、残念ながら日野地区への思いはここで一旦途絶えることとなりました。
その後、平成29年の市政懇談会の中で日野地区連合町内会から1中学校区に1地区公民館として日野地区公民館の要望が提出されましたが、この頃には既に地域核としての相浦のまちづくり計画の中で、相浦複合施設の構図が強く打ち出されることとなり、結局、日野地区公民館は、企画部や教育委員会の後押しもなく、複合施設に合築されることになりました。
残念ながら日野地区の努力が報われなかった背景には、日野地区全体の熱意が足りなかったことと併せ、特に教育委員会の社会教育の平等さに欠けるところも原因ではなかったのかと受け止めているところです。
近年、豪雨等による災害が本市においても発生しておりますが、日野地区においては公共下水道効果が発揮され、分水管や各地区ポンプ設置、そして高台から低地帯への滞留水については強制排水のための大型ポンプの工事も進められており、近い将来、日野地区は水害の少ない安全・安心のまちづくりが推進されていくことになることからも、公共施設の立地の適正性もあるのではないかと考えております。そこで、町民の身近なところで生涯学習や全天候型の地域レクリエーションのできる拠点施設が必要になってきます。
私は当時から、公共施設が一つもない日野地区には、地域の核となる公共施設と併せ、コミュニティが推進できる施設が必要ということを当時の副市長や教育長等に訴え続け、公共施設が一つもない日野地区にせめてコミュニティづくりのできる公共施設の設置を強く働きかけてきました。
以上のようなことから、地区公民館からコミュニティセンターへの改編に伴い、今後のコミュニティセンターの整備方針についてどのように考えておられるのか、お聞かせください。
次に、2項目めの水源不足の現状と情報発信についての近年の渇水状況と対策についてお尋ねします。
午前中の角田議員と重複するところもあるかと思いますが、石木ダム建設を推進する立場から、佐世保市の水源不足の実態や現状について質問いたします。
佐世保市は長年、水源不足が市政における最大の悩みの種となっており、私も経験してきましたが、何度も厳しい渇水に直面し、その都度大きな被害を受けてまいりました。私自身の記憶に最も刻まれておりますのはやはり平成6、7年の大渇水で、当時全国最長となる9か月もの給水制限が行われ、ふだん何げなく行っているトイレや手洗いが大きく制限されるだけで、日常生活に大きなストレスを覚え、毎日雨を願う日々を過ごしておりました。 しかし、給水制限下では日常生活のストレスはささいな問題で、飲食店や理美容店等では営業がまともにできず、廃業に追い込まれた方々もたくさん知っております。水が止まれば工場も操業できませんし、ホテルや旅館でも食事や入浴の提供が難しく、宿泊キャンセルも相次ぎ、佐世保市の経済は水不況と呼ばれ、致命的な打撃を受けました。 また、断水中ではうかつに火を扱うこともできません。万が一ぼやでも起こせば、それを消火する水を用意できないからです。実際に当時、断水中の火災で初期消火ができずに死者が出たとのニュースを目にしたときには背筋が凍る思いでした。 このような渇水の厳しい体験は、佐世保市民であれば皆が共有していると思いたいところですが、近年、幸いにも大規模な断水には至っておらず、若い世代を中心とした少なくない市民が佐世保の水源不足を知らないのが実態だと感じております。
水は、生活や企業活動、医療や福祉等でなくてはならないライフラインですので、市民の皆様には実情を周知し、水の大切さや水源確保の必要性の理解を深めていただく必要があろうかと思います。
そこで、まず水源不足の状況についてお尋ねいたします。 現在も石木ダムは完成しておりませんので、水源不足の状態は改善していないものと理解しております。今年の初めの頃にも、議会に対して渇水に係る情報提供が水道局からなされたと記憶しております。今年の状況を含めて、近年、渇水危機にどの程度直面し、どのような対策に取り組まれているのか、お尋ねいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
1項目め、日野地区における公共施設の整備の考え方について、特にコミュニティセンターに関する内容ですので、私からお答えさせていただきます。
コミュニティセンターは、中学校区単位を基本として整備された公立公民館を令和3年4月に移行した施設となっております。
日野地区における公立公民館の整備については、これまでにも議員御案内の一般質問や平成21年度の市政懇談会において御要望があったことから、市としても検討した経緯がございます。その後、平成23年度の市政懇談会において、鹿子前3組から長坂、浅子、高島を含めた43か町を相浦地区として総合庁舎の新設をという御要望があり、結果として相浦、日野の両地区を包含する形で相浦地区公民館を建設することとなり、全体の人口規模等を踏まえた規模の施設となっております。
供用開始後の地域住民の皆様の利用状況としましては、平成30年度に実施した利用者アンケートの結果では、利用者のうち日野中学校区の住民の方が全体の21.3%という結果でした。また、令和3年度に相浦地区コミュニティセンターを定期的に利用される団体の登録状況を見ますと、登録団体74団体のうち22団体は日野中学校区の方が代表を務める団体となっております。
次に、御指摘がありました日野地区から相浦地区コミュニティセンターへの距離が遠いという点につきましては、センターを活動拠点とされる相浦地区自治協議会の全区域で見ますと、浅子町、高島町を除いた考え方にはなりますが、ほぼ中心に位置しております。さらに、日野中学校区から見ましても利用可能な範囲と考えており、区域によっては利便性が高い地域もございます。
御質問がありましたコミュニティセンターの今後の整備方針についてですが、移行前の公立公民館の整備の方針を引き継いでおり、平成29年に策定された本市の全庁的な公共施設の整備方針である佐世保市公共施設適正配置・保全基本計画に基づくこととしております。
本計画においては、社会環境の変化や厳しい財政状況の中で施設の適正な配置と保有量の見直しを図る方針を定めており、具体的な目標数値として現在、市が保有している施設の延べ床面積15%以上の削減を掲げ、新規整備の抑制や総量縮減の方針に基づいて全庁的に取り組んでいます。
一方で、地域コミュニティの活性化に取り組まれている各地区の自治協議会におかれては、活動拠点となる各地区コミュニティセンターの対象地域で活動されており、相浦地区自治協議会におかれても相浦、日野の両地区を含む形で組織され、その対象地域を代表する団体として相浦地区コミュニティセンターを拠点に活動されているものと認識しております。
このような状況から、議員御要望のコミュニティづくりのできる公共施設として新たにコミュニティセンターを整備するということについては、現時点においては難しいものと考えております。
2項目め、水源不足の現状と情報発信についてのうち、近年においてどの程度の渇水危機に直面し、どのような対策を行ってきたのかという御質問でございました。
まずもって、本市は石木ダムが事業採択をされました昭和50年以降におきまして昭和53年度、平成6年度から平成7年度、平成17年度、平成19年度と4回の給水制限に至っておりまして、渇水対策本部を立ち上げ、節水の呼びかけなどの対策を講じた年を含めますと、ほぼ2年に1度は渇水の危機に瀕している状況でございます。
そこで、近年の渇水状況とのことでございましたので、このうち直近の給水制限の実施に至りました平成19年度以降の渇水について御説明をいたします。
平成19年度の渇水は、ダム貯水率が50%に迫った11月27日に市長を本部長とする渇水対策本部が設置されまして、時間給水制限、いわゆる断水を実施することを決定し、断水スケジュールをお知らせするチラシを新聞折り込みで配布するところまで至りましたが、幸いにも実施直前の12月2日から約45ミリの降雨があり、土壇場で断水中止になりました。しかし、大きな改善には至らず、最終的には160日間の減圧給水制限となっております。
それ以降は、給水制限にこそ至っておりませんが、大口需要者への節水のお願いや市民の皆様への節水の呼びかけなど、いわゆる自主節水の実施に至った渇水が、平成23年度、平成25年度、平成30年度の3回存在いたします。
また、令和2年12月から翌1月にかけまして南部のダムの貯水率が63.4%に低下し、3月の菜種梅雨を迎えるまで3か月ほどもたせる必要があったことから、本来でありましたら自主節水の取組が必要な状況でございました。
しかし、当時はコロナウイルス感染症拡大によりまして市民の皆様に手洗い、うがいなどの徹底を強く呼びかけている中で、節水を呼びかけるのには難しいとの政策判断の中から見送った経緯もございます。
また、角田議員の御質問にもお答えいたしましたとおり、今年2月の月間降雨量が観測史上3番目に少なく、特に小佐々地区や鹿町地区が大変厳しい状況に追い込まれたことから、町内会長様を通じた注意喚起を求める情報提供や農業用水からの支援水の要請などをさせていただきました。
以上のように、近年であります平成19年度以降も幾度も渇水の危機に直面をしておりまして、いわゆる雨頼みの水運用が続いている状況でございまして、依然として水不足は解消できていないものと認識しております。
以上です。
答弁いただきました。今後新たなコミュニティセンターの整備については、前向きの答弁を期待しておりましたが、今、市民生活部長の答弁から厳しいものと判断いたしました。
しかし、先ほどから申していますように、日野中学校区に住む9,000名の町民にとって、相浦複合施設にある日野地区公民館はあってないような施設ではないかと思います。確かに相浦複合施設には、日野地区からもスポーツほか多種クラブ団体の施設利用がなされていることは承知しており、一定の愛好する方々にとっては、駐車代が要らない、それはすばらしい施設を利用できるので、文句はないと思います。しかし、残念ながらほとんどの町民の利用は皆無に等しい状況ではないでしょうか。
一方、相浦地区自治協議会については、活発に活動がなされていることに心より敬意を表します。日野地区からも協議会に積極的に参加されていることは十分承知をいたしているところです。
しかし、一般町民の参加がないのに、なぜ利用可能な範囲と考え、区域によっては利便性が高い地域と言えるのか疑問であります。今の状況からして、幾ら訴えても焼け石に水ではありますが、新たなコミュニティセンターは今の時点では無理としか受け止めざるを得ません。
それでは、ここで視点を変え、日野地区への公共施設の新設について再質問をさせていただきます。
今回の一般質問で取り上げた理由の一つには、先ほどの質問で取り上げてきた様々な理由のほかに、その地域において行われている社会教育活動が十分ではなく、日野地区においても十分とは言い難い状況であるとの思いがあります。
まず、日野地区の子どもたちは、放課後になるとクラブ活動での柔道や剣道などの武道の稽古のために、わざわざ相浦の武道場に出かけなくてはなりません。武道以外のスポーツも同様です。もし日野地区にコミュニティセンター体育室などの社会体育施設があれば、先ほどの武道の稽古や卓球やバドミントン、バレーボールなどのスポーツで、子どもから高齢者の方までが集い、世代を超えた交流の場が創出できます。
また、体育施設などの屋内施設であれば、社会体育以外でも放課後子ども教室において学校の日々の宿題や夏休みなどの課題に友達同士で取り組んだり、社会活動としての書道教室やものづくり指導・体験教室、地元芸術家による陶芸や絵画の教室など、どうしてもある程度の広さが必要な活動にも利用することができます。
これまでも、日野小学校や各自治公民館で分散して開催していた郷土資料展や美術作品展なども、一体的に大規模な文化展を開催することもできます。このほかにも、警察の方による交通安全教室や地域の行事など、地域での交流が促進され、日野地区でのまちづくりに大いに貢献できるものと考えます。
こうした社会教育活動が充実していくことで、子どもたちへの安全・安心の見守り活動にもつながっていくのではないかと思います。日野地区にこうした社会教育活動ができる体育施設があれば、先ほど私が申し上げた社会教育活動の充実につながることは間違いありません。
佐世保市における公共施設に関する方針の考え方は十分理解するものでありますが、歴史的、地理的な特性も考慮していただき、日野地区での体育施設の新設ができないものか、社会活動の充実に向けた取組と併せお尋ねいたします。
次に、渇水に係る答弁ありがとうございました。
私自身、石木ダム建設促進特別委員会に所属していることもあり、水道局の懸命な取組によって何とか給水制限を回避しているだけで、水源不足が解消されていないことは十分に承知しているつもりです。
石木ダムは、佐世保市民の生活や経済が将来にわたって健全に持続していくために何としても造らなければならないものと認識しておりますが、報道では反対意見ばかりが散見されますし、ここまで長期化した事業ですので、水がない生活に慣れてしまった市民の方もいらっしゃると思います。 やはり事業を前進させるには市民理解は必要と思われますが、市当局の広報や周知が十分になされていないのではないかと懸念するところであります。このことは、単に水道局だけの問題ではないと思います。
雇用不足、若者の人口流出は本市においても重要な問題であり、企業誘致や観光立地を行うにも水源不足が大きな足かせとなってきたことは周知の事実でありますし、さきに述べましたように、経済、医療、福祉、防災等のあらゆる面に水の問題は影響します。市民理解を求めるには、水道局を中心としながらも、市職員全体の共通理解に基づく取組が必要なのではないでしょうか。
そこで、石木ダムの建設促進に係る市民理解、市職員全体の共通理解を図るに当たって、水問題に係る市の取組をどのように行っているのか、お尋ねいたします。
以上で2回目の質問を終わります。
社会教育活動の充実と日野地区における体育施設の新設についての再質問がございました。
まず、本市における社会教育活動の充実についてでございますが、御案内のとおり、公立公民館のコミュニティセンター化に際しては社会教育活動に対する支援の在り方が大きな課題であるとの認識を持って取り組んできたところでございます。
そこで、コミュニティセンター職員の資質を向上させるために社会教育士の資格取得のための研修に積極的に派遣し、人材育成を図るとともに、社会教育活動の充実のために主催講座の企画、支援を実施しておりますので、引き続き、日野地区住民の皆様に対してもさらなる利用促進に向けた周知に努めてまいりたいと考えております。
また、市民の社会教育活動の中のスポーツ分野については、活動の場と機会の確保のために、これまでも総合グラウンドや体育文化館などの大規模スポーツ施設から遠距離の地区については地区公民館の附属施設として体育室を整備してまいりました。
一方で、日野地区につきましては近隣に相浦地区コミュニティセンター体育室や総合グラウンド体育館がありますことから、地元優先の体育室を新たに整備することは難しいものがございますので、御理解をお願いしたいと思います。
以上でございます。
平成6年の大渇水以降は断水を伴う渇水には至っておりませんが、御指摘のとおり、水源の確保の必要性につきましては、改めてしっかりとした情報発信を行い、市民の皆様に周知を図る必要があると私も反省し、強く認識しているところでございます。
まず、市民理解に向けたこれまでの主な取組といたしましては、平成21年度、平成24年度、平成30年度にそれぞれ広報させぼで年間を通じたシリーズとして広報を行ったほか、毎年1回から2回程度のペースで、水道局の広報紙であります水道局だよりで石木ダムに係る広報を行っております。
また、近年はコロナ禍のため満足な実施はできておりませんが、毎年9月の水を大切にする日のイベントを通じてパネル展等を行っております。
そのほか、ホームページや県の広報紙など、状況を見ながら適宜、広く市民の皆様への情報発信に努めているところでございます。
これも先ほどの議員への答弁の繰り返しになりますが、従来の取組に加えまして、今後は最高裁の判断を踏まえ、「本当に水は足りていないのか」ということに対しまして石木ダムが必要であるとしっかりと分かりやすい情報発信に努めてまいりたいと考えております。
また次に、市職員全体の共通理解に向けた取組とのお尋ねでございましたが、平成30年度から、市長部局が行う新人職員研修及び新任課長研修におきまして本市の水事情の実態や水源の確保についての研修メニューを加え、以降、毎年実施をしております。
議員御指摘のとおり、私も、石木ダム建設促進を本市の最重要政策として進めるためにはまず市職員が十分に理解することが重要かと思いますので、既存メニュー以外の新たな研修などを行うことができないか、現在鋭意検討を進めているところでございまして、順次充実化を図ってまいりたいと考えております。
以上です。
答弁いただきました。
コミュニティセンターの整備については厳しいものと判断し、また、コミュニティセンター附属の体育施設の新たな設置についても、今のところ断念せざるを得ない状況であると納得しました。
しかしながら、現在のコミュニティセンターは、地区公民館から移管され、行政の所管部署として教育委員会から市民生活部に移られたわけでありますが、私としましては、もともとの地区公民館は教育委員会のときに中学校区単位で整備されるという方針があったにもかかわらず、相浦複合施設に合築されたことに関しては日野地区の住民が我慢してきたものであるという過去の経緯を含めてしっかりと引き継いでもらった上で、そのことも踏まえて、今後の日野地区における公共施設の整備については、教育委員会も関わりながら全庁的な問題として引き続き考えていってもらいたいという思いがどうしてもありますので、その点についてはしっかりお伝えしておきます。
一方で、現状において、お答えの中にあったように、相浦複合施設に合築された日野地区公民館が日野地区町民にとって利用しやすい、使い勝手のよい施設であるならば、利用客数ももっと数字が上がらなければなりません。
日野地区公民館を日野中学校区9,000名の日野地区町民が利用しない背景には、やはり歩いていくには遠いということがあり、高齢者はわざわざ行くはずもありませんし、子どもたちもしかりです。真夏の炎天下に熱中症で倒れたら、その後の処置が重要であり、それこそ校区外でもある相浦複合施設の図書室や公園に行くはずもありません。
また、校区外でのトラブルもないとは言えません。いじめ問題も心配されるところです。そして、広い田んぼばかりの人けのない道には不審者の問題もあり、子どもたちへの被害もないとは言えません。だからこそ、数年前、私は一般質問で子どもたちの危険をなくすための見守り活動を提案し、それにより、現在、カードを身につけたボランティアの方々による見守り活動が行われているところです。
全国的に今、子どもたちの慣れない地域での痛ましい事故や事件が頻繁に発生していることから考えますと、より安全に相浦複合施設に行ける手段を講じていかねばならないのではないでしょうか。あわせて、高齢者の免許証返納も増えておりますので、交通手段も考えていかねばならない時期に来ているのではないかと思います。
今、日野地区のことを例に挙げておりますが、ほかの地域の課題も数多くあるものと思います。やはり一番の課題は、高齢者の交通手段ではないかと思います。
以前から、竹辺地区にはバス路線がなく、複合施設に支所が移転してから遠くなり、歩いていけなくなったことや、今年3月のダイヤ改正でバスの便が減となった相浦桟橋線ほか、棚方や大崎、そして牽牛崎大谷地区等の交通問題は喫緊の課題であります。
以上のようなことから、地域核として相浦地区のコミュニティの推進を図るためにも、今後はやはり高齢化社会に向けたコミュニティバスの導入も視野に入れなければならなくなってきているのではないかと思います。
そこで、その先駆けとして、相浦複合施設における日野地区の社会教育活動の推進のためにも、ぜひ移動手段の確保策としてコミュニティバスを走らせることができないか、お尋ねいたします。 質問は以上となりますが、時間も残されておりますので、最後に私の思いを述べさせていただきます。
平成19年に議員になって以来、私のライフワークの一つと思っておりますのは、佐世保市の地域核という位置づけとなり、昔から佐世保の文化、経済の重要な役割を担ってきている相浦地区のよりよいまちづくりです。そのために地域全体の均衡ある発展ということを常に願っております。
また私は、人の営みにとって必要不可欠な衣食住と同じくらい、人間らしく、その人らしく生きるためには、人との触れ合いや生きがいづくりにつながる社会教育活動は非常に重要なことであると思っております。それだけに、相浦複合施設が日野地区を含む相浦地区の地区公民館として建設される前から並々ならぬ関心を持ち、地域全体で使いやすい形での公民館を強く望んでおりました。
しかし、私が望むような形の実現には至らなかったわけですが、そのときの思いを共有された方々も、町内活動から引退されたりとか少なくなっているように思います。それでも、現時点でも日野地区に社会教育活動ができる施設をと望まれている地域の方々がいらっしゃいます。
ただ、これまでの経緯、当時の思いをよく御存じでない方々も多く、地域で大きな声となっていないのが非常に残念であります。だからこそ、当時の思いや経緯を知っている私が代弁者として一般質問という形で声を上げているわけですが、今後も当時の状況、その思いを伝えていかなければならないと考えております。やはり、過去の経緯を知っておくことは、事を進める上で重要だと思います。
今後の日野地区の利用状況や当局の考え方を継続して見ていきながら、次の段階で大きな転換期が来た場合に備え、地域の皆さんが声を上げていかれることと思っております。私は、自分の役割を果たしながら、皆さんと思いが実現できるよう続けていきたいと思っております。 また、水道局の渇水についてでありますが、市民に対する広報、市全体での共通理解の取組は今後も継続していっていただきたいと思います。
ただし、渇水に直面した際の市民への情報は、現状では十分ではないと感じております。コロナ禍の現在において節水の呼びかけ等を容易に行い難い事情もあろうかと思いますが、渇水が進行し断水となって情報発信がなければ、市民が水源不足の実態を感じ取ることも難しくなります。
積極的な情報発信が最終的に市民生活を守ることになると思いますので、今後の取組について市全体として強化していただきますよう要望して、質問を終わらせていただきます。
相浦地区全体の高齢化社会に向けたコミュニティバスの導入の先駆けとして、日野地区の社会教育活動の推進のためのコミュニティバスをというお尋ねでございました。
市では移動手段の確保策として交通不便地区対策に取り組んでおりますが、その基本的な考え方は、路線バスや鉄道など基幹公共交通がない地域で必要最低限の移動手段を確保することに主眼を据えており、現制度においては特定目的のための運行とはいたしておりません。このような視点からすると、御要望のコミュニティセンター利用に特化したコミュニティバスなどの導入は困難であると言わざるを得ません。
一方で市内には、路線バスの運行を妨げない範囲で、待合に便利な地区コミュニティセンターを発着地として運行されている乗合タクシーなどの例もございます。
先ほど来、議員の地域を何とかしたいというお気持ちは十分理解するところでございます。今後の全市的な交通不便地区対策につきましては、生活の足の確保という視点のみならず、コミュニティ拠点施設を経由するルート設定も勘案しながら真摯に取り組んでまいりたいと思います。
以上でございます。