通告に従いまして順次質問いたします。
化学物質過敏症という病気を御存じでしょうか。古くは、住宅等でホルムアルデヒドを代表とする化学物質の影響によるシックハウス症候群として知られた面もございましたが、近年では、日常生活の中にあふれている身近な柔軟剤や芳香剤、印刷のインクといったごく微量の化学物質にも反応し、呼吸器や皮膚の障がい、感覚機能の低下など、多様な症状が発生する場合もあることから、再び注目を集めております。
今回、私が質問するに至った理由の一つに、実際に化学物質過敏症に苦しむ方からの相談をお受けしたことがございます。その方は、平成28年頃から猛烈な頭痛や目まい、吐き気、息苦しさ等の症状に悩まされ、当時の職場がリフォームされた際に、ペンキやシンナー、接着剤などの臭いをかぐ中で体調を崩し始めたとのことでした。自分なりに調べられた結果、化学物質過敏症という病気を知り、まずは市内の医療機関を受診されたものの、原因の特定には至らず、その後、東京の専門医まで出向き、ようやく診断を受けられたということです。今も日々の生活の中でできるだけ化学物質に触れないように心がけるとともに、解毒を早めるといった対症療法に取り組まれているということですが、残念ながら化学物質過敏症の根本的な治療法はいまだ確立されておらず、今後の治療法にも悩まれているという様子でした。気をつけていても日常生活や仕事の中で化学物質にさらされる機会は常にあります。その方は、症状が進むにつれ、室内での長時間の仕事に耐えられないようになり、しかも、職場からの理解や協力が十分に得られなかったために当時の職場を退職されており、現在は体調を見ながら短時間の勤務をされているということです。
相談者の方が、症状のつらさにも、また、周囲の理解が進まないことにも苦しめられているという現状を知り、行政でも何かできることがあるのではないかと調べておりますと、佐世保市のホームページの中に、化学物質過敏症を啓発しているページを見つけました。
そこで、まずは佐世保市において、化学物質過敏症に苦しんでおられる患者の方々がどれくらいおられるのか、また、化学物質過敏症の啓発ページがどのような経緯で作成されたのか、そして、市のホームページ以外にも啓発等の取組を行っておられるのか、以上3点をお尋ねいたします。
あわせて、教育現場における取組についても質問いたします。
東京都の化学物質の子どもガイドラインによりますと、子どもは体重1キログラム当たりの呼吸量が大人の2倍で、化学物質による影響が大きいとされております。
そこで、佐世保市立小中学校において、化学物質過敏症の児童生徒を把握しておられるのか、また、現在の取組状況についてお尋ねをいたします。
次に、大項目二つ目のICT化による業務等の効率化について質問いたします。
電子決裁・文書管理システム導入の進捗状況について。
ICTに関する質問は、今回3回目となります。最初の令和元年9月の一般質問において、行政事務の電子化への取組、電子決裁、文書管理システムの検討、進捗状況や効率的な決裁の在り方について質問を行いました。そのときの当局の御答弁では、システムの導入・維持には多額のコストがかかること、十分な事前調査と効果検証、継続的な調査研究が必要となることから導入に至っていないとした上で、市長から、さらなる事務効率化に努める必要があり、スピード感を持って本格的な検討を開始するよう指示をしていただき、大変期待を大きくしたところでした。
2回目となる令和2年12月の一般質問においては、導入に向けたスケジュールとして、令和3年度に事務フローの精査・検証、運用ルールの策定、令和4年度にシステムの開発、職員研修を行い、令和5年度までに運用を開始する予定であると答弁をいただいております。そして、昨年12月定例会では、システム導入を令和4年度に前倒しして運用開始できるよう進められているということ、また、システム運用開始後の5年間で、時間に換算して約6万7,000時間、経費に関しては約3億円の削減を見込まれており、初期投資額としての開発費や5年間の運用経費の合計2億円を上回る効果が想定されているとお聞きしております。 1回目の質問から3年が経過しました。市長の英断により、令和4年度に前倒しして運用開始されるということで、本稼働への秒読み段階であると思います。 改めて、現在の進捗状況や今後のスケジュール、今回導入するシステムの特徴や具体的な効果についてお尋ねをいたします。
次に、夏のDigi田甲子園について。 国におきまして、デジタル基盤の整備やデジタル人材の育成確保などを柱としたデジタル田園都市国家構想基本方針が示されました。
また、この方針を踏まえ、各自治体がデジタル関連施策を展開、その成果を各自治体から広く募集し、特に優れたものを表彰するというDigi田甲子園が開催されました。この大会に、本市教育委員会のスマート・スクール・SASEBOビジョンの推進を含む四つの取組が長崎県の代表として推薦されました。
先月、その結果が公表され、惜しくも全国表彰を受けるベスト4までには至らなかったとのことですが、県の代表として推薦されたスマート・スクール・SASEBOビジョンの推進の概要についてお尋ねをいたします。
以上、1回目の質問を終わります。
御質問の1項目め、化学物質過敏症について、私からお答えをさせていただきます。
議員御紹介の化学物質過敏症についてでございますが、昨年8月にオーガニックの会という団体で活動されている本市にお住まいの方から、柔軟剤等の香料成分に起因する健康被害、いわゆる香害に関する理解促進を求める要望書を頂きました。その内容としましては、近年、香りつきのものが広く出回っている状況の中、あらゆるところで香りにより健康被害を訴える人が増えてきていること、また、誰しもがある日突然にこの病気を発症する可能性があること、そして、その予防という観点から、市民に対し理解促進のための啓発を行ってほしいとの趣旨でございました。
本市といたしましても、この要望を受けまして、そのような症状や被害があることを改めて認識をいたしましたことから、その後、早速要望の趣旨を踏まえ、市のホームページに化学物質過敏症の説明や症状、原因物質等の紹介をするページを掲載し、市民の皆様への周知啓発を行っているところでございます。
その内容としましては、化学物質過敏症で苦しまれている方がおられるということを知っていただき、人が集まる場所では柔軟剤、香水の香りが過度にならないよう使用を控えるなど、患者の方々への配慮や協力を呼びかけるものとなっております。しかしながら、化学物質過敏症の実態に関しましては、ほとんどつかめていない現状でございまして、議員お尋ねの患者数等につきましては、法に定める届出義務等もありませんことから、現状の中では把握することが難しい状況でございます。
また、御質問の中で、化学物質過敏症に苦しんでおられる患者の方の相談事例についても御紹介をいただきましたが、化学物質は今や至るところに存在し、完全に回避するのは難しいことを考えますと、患者の皆様におかれましては大変な御苦労をされていることとお察しいたします。 現状といたしましては、柔軟剤や芳香剤等に含まれるレベルの化学物質については、規制する法令等が整備されておりません。今のところ治療法も確立されていない状況にありますので、本市といたしましては、まずこの病気について広く市民に認知をしていただき、周囲の理解が深まることで配慮した行動につながるよう、伝わるという視点でのより効果的な広報啓発に努めてまいりたいと考えております。
今後も引き続き国等の動向を注視しながら、状況変化に応じた適切な対応について、その都度検討を行ってまいりたいと存じます。
以上でございます。
久野議員質問の1項目め、化学物質過敏症についての中の教育現場における化学物質過敏症の児童生徒数の把握と現在の取組状況についてお答えをいたします。
学校は、学校保健安全法により健康診断を実施いたしております。その際、事前に児童生徒等の健康状態を把握するため実施する保健調査や、家庭訪問等で得られた情報も参考といたしております。保健調査の際、保護者が学校に配慮すべき事項を伝える調査票を提出していただきますが、これは内科やアレルギーといった分野で該当する症状についてチェックをするものです。化学物質の影響を含め、健康上、気になるようなことがあれば、自由記述欄に記載し、学校に伝えることもできるようになっております。健康診断で明らかとなった疾病等については、学校が指導することになっており、診断結果は長崎県等が行う学校保健統計調査で調査項目ごとに集約されることになりますが、化学物質過敏症は報告する項目に含まれていないことから、教育委員会としては、現在のところ、児童生徒数の把握はできておりません。
次に、化学物質過敏症に対する現在の取組についてですが、教室内における空気中の化学物質については、環境衛生基準に基づき、ホルムアルデヒド等の化学物質を学校薬剤師が検査しており、適切な環境衛生の維持管理に努めております。 また、児童生徒が使用する教科書については、植物油成分のインクなど有害性の少ない材料を用いて加工するなど、配慮した上で作られております。 さらに、この教科書を使うことでも体調が悪化するという場合は、別途、化学物質過敏症対応本を配布することにいたしておりますが、本市の学校においては、これまでのところ配布申込みの実績はございません。
次に、2項目め、ICT化による業務効率化のうち、いわゆる夏のDigi田甲子園についてお答えをいたします。
先ほど議員から御紹介がありました夏のDigi田甲子園には、本市からスマート・スクール・SASEBOビジョンの推進の取組が県の代表に選ばれ、本選(全国大会)に進出することになりました。
スマート・スクール・SASEBOビジョンとは、国が1人1台端末の整備などを盛り込んだGIGAスクール構想を打ち出した際、本市としてどうICT化に取り組むか、その構想を示したものです。まずは学校や家庭で存分に活用できる端末を整備し、それから段階を経て、最後は全ての児童生徒が新しい時代を生き抜く創造性や社会性を育成することを目指すことといたしました。このビジョンにより、スマート・スクール・SASEBO推進室を設置し、1人1台端末の整備等を進め、今も学校との連携により、ICTに係る各政策を推進しているところでございます。
夏のDigi田甲子園に提出した取組は、スマート・スクール・SASEBOビジョンに基づく事業のうち、携帯電話などと同じ方法で通信を行うLTE端末の導入や、教職員等のICTを活用した実践を集約する知見共有サイト、スマート・スクール・SASEBO羅針盤の作成、また、教職員や児童生徒が安全・安心にICTを活用できるよう、セキュリティー強化などを行うネットワーク強靱化などを取りまとめたものとなっております。この取組のうち、特に特徴的な取組であるLTE端末の導入につきましては、本選進出に当たり作成した説明動画において、宮小学校が行った無窮洞での地域学習に端末を活用している事例紹介や、広田小学校・広田中学校の児童生徒がAI型ドリルを自宅学習で活用している事例紹介などを通じて詳しく説明をいたしました。整備した1人1台端末を全ての児童生徒が学校でも家庭でも地域でも、いつでもどこでも使える令和の万能文房具として活用することで、Society5.0時代を力強く生き抜く能力を養うことができる、そのことを特にアピールした動画となっております。
以上でございます。
御質問の2項目め、ICT化による業務の効率化についてのうち、電子決裁・文書管理システムについてお答えをいたします。
まず、電子決裁・文書管理システムの進捗状況についてですが、昨年度、プロポーザルによる業者選定を行い、従来、紙で行っていた事務を電子化することに伴う事務フローの見直しや文書事務等の運用ルールを策定をいたしました。
今年度は、内部統制の観点からも、事務処理ミスの未然防止が図られるよう、この運用ルールをさらに充実させており、具体的には、起案本文の共通フォーマットや事務フロー図等の作成など、よりスムーズに運用できるようシステム開発を進めております。
次に、システム導入のスケジュールについては、当初は令和5年度運用開始としておりましたが、佐世保市DX戦略に掲げる行政内部の業務効率化をより一層進展させるという観点から、今年度中の令和5年1月からシステムを本稼働させることといたしました。
本システムの特徴といたしましては、操作がしやすいシステムでございまして、文書の収受、起案といった文書管理の工程ごとに全ての情報が1画面に表示され、直感的な操作が可能なものとなっております。システム導入の具体的な効果といたしましては、過去の一般質問でもお答えしましたが、決裁作成や文書検索時間、決裁文書の移動時間などの削減により、システム稼働後5年間で約6万7,000時間の効率化及びペーパーレス化による紙使用量の縮減など、これらを仮に金額換算したものを合算しますと、議員御案内のとおり約3億円の経費削減効果となると想定をいたしております。
さらに、システムの効果を最大限とするため、電子決裁の実施率100%を目指すことに加え、決裁者の区分を定めた専決区分のルールを見直し、より下位の職に決裁権限を下ろすということで意思決定の迅速化を図ることといたしております。
今後の展開としては、システムをさらに有効に活用できる環境づくりの一環として、モバイルパソコンの配布や庁内ネットワークの整備など、順次計画的に行うことといたしております。
いずれにいたしましても、今回の電子決裁・文書管理システムの導入が、今までの市民サービスや市役所の在り方を抜本的に見直すという佐世保市DX戦略に大きく貢献するようしっかりと取り組んでまいりたいと存じます。
以上でございます。
まず、本市の化学物質過敏症患者の実態について、また、広報などの取組状況について御答弁いただきましたが、患者数についてはそれぞれ把握できていないというお答えでした。化学物質過敏症を専門で診ていただける病院や先生が市内におられないということも患者数が把握できていない一つの原因かと私なりに解釈しているところです。
化学物質過敏症は、健康保険対象であり、症状によっては障害年金の対象ともなる疾病です。平成28年3月、環境省の調査では、人口の約7.5%がいわゆる化学物質過敏症対象者であると報告されており、その数は13人に1人ということで、その数は増え続けているのではないかと危惧します。
先ほどの教育長の答弁にありましたが、必要によっては、化学物質過敏症の児童生徒向けの教科書を配布できるように、毎年各学校へ案内をされておられますが、これまでに配布実績がないとのことでした。潜在的に多くの患者やその予備軍とされる方がおられることを考えますと、このような教材が用意されていることを必要とされている御家庭に確実に周知することが必要だと感じました。学校では、多くの児童生徒が安全に学び、生活できる環境を提供しなければなりませんので、各校には細心の注意を払っていただきたいと考えております。
化学物質過敏症の児童生徒が把握されていない中でありますが、発症してからの対応では手遅れであり、広報等による予防対策も非常に重要と考えております。現在、患者の方が最も心配されていることの中に、各御家庭から持ち込まれる化学物質を、学校を経由して自宅に持ち帰ってしまうということがあると伺っております。
分かりやすい事例を申し上げますと、児童生徒が着用する給食着です。1週間着用した給食着を家庭で洗濯してから次の生徒に渡すといった取組が一般的でありますが、御家庭で使用されている洗剤や柔軟剤には香りが長もちするようにマイクロカプセルが多く使われており、カプセルは一度つくとなかなか取れず、一緒に洗った洗濯物や洗濯機にも匂いがついてしまいます。学校では、給食着を廊下のフックにかけられておりますが、どのお子さんの家庭で洗濯したものであるのかが分かるほどに匂いが強い場合もあるそうです。嗅覚には個人差があり、匂いの快・不快や強さの感じ方が違うばかりでなく、匂いに気づかない人もいるそうですが、香害としての対策も必要だと感じております。
佐世保市のホームページに掲載されているパンフレットは、5省庁が連携して取り組んでおられますが、昨年2月26日の国会で、当時の文部科学大臣が、香害で体に異常を来して学校に来られなくなる児童がいることは極めて重い課題である。文部科学省だけで解決できないことも関係省庁で連携してしっかり情報共有などをしていくという政府の方針が示されたことがきっかけであると思われます。他の自治体においては、5省庁のパンフレット以外にも独自にパンフレットを制作されたり、勉強会や出前講座を行ったりしているところもあるようです。
教育現場における化学物質過敏症の周知や啓発についての考えをお尋ねいたします。
次に、ICT化による業務等の効率化について、電子決裁・文書管理システムを、当初令和5年度運用開始を令和5年1月に前倒しで本稼働させるということですので、準備をしっかり行いつつも、次のステップに向けての取組につなげていただきたいと思います。
ここで一つ指摘をしておきたいのが、電子決裁のメリットを最大限発揮するためにも、決裁の在り方、ルールの簡素化が必要であるということです。簡素化については、専決区分の見直しをされ、一定評価をするところですが、組織の在り方について、例えば、長崎市の組織であれば、係長、課長、部長までの3人で済む決裁案件に対し、佐世保市では、課長補佐や副部長が入り、5人の決裁が必要となります。電子化したとしても、決裁者の数が多ければ時間もかかってしまい、今後、研究していただきたいと思います。
Digi田甲子園には、1人1台端末をいつでもどこでも使える令和の万能文具とする事例についてエントリーされたということで、今後も学校内に限らず、家庭や地域での活用が期待されるところです。
また、政府は、来年度の予算でデジタル田園都市国家構想の関連経費の自治体向け交付金を当初比200億円増の1,200億円とし、先進的な取組をしたり、ほかの地域が実践する優良事例を取り入れたりする自治体に交付金を配分するとしております。今回のDigi田甲子園にも全国から多くの取組がエントリーされており、佐世保市で活用できるような先進的な取組を積極的に活用していただきたいと思います。
ICTの活用による市民サービスの向上や業務の効率化が図られることは大変ありがたいことだと思いますが、反面、運用する際の負担増が気になります。
先月、8月18日の長崎新聞では、全国的に教員の苛酷勤務、休職5,000人、負担が増えても手当がない、デジタル対応で業務が拡大し、半数は休憩時間なしと、働き方改革に逆行しているといった記事で、教員の負担軽減は喫緊の課題であると思われます。
これまでも学校においては、ノー残業デーや学校閉庁日の実施、部活動ガイドラインの運用など様々な負担軽減に取り組まれておりますが、市内教職員の超過勤務の実態はどうなっているのか、また、ICT化による教職員の負担を軽減し、さらにICT化を業務軽減に生かすため、どのように対応するのか、お尋ねをいたします。
以上、2回目の質問を終わります。
今後の教育現場における化学物質過敏症の周知・啓発についてでございます。
強い香りによって具合が悪くなる児童生徒がいることは承知をいたしております。給食着の話がございましたけれども、柔軟剤などの香りについて、社会生活上の制限がなされていない中では、使用に関する保護者の方々の理解と協力が必要であると、重要であるというふうに考えております。
香りの配慮に関する啓発パンフレットを各学校に周知いたしておりますが、今後は、保護者に向けての周知啓発に取り組んでまいりたいと思います。
次に、化学物質過敏症に対応した教科書については、児童生徒が必要に応じて対応本が利用できるよう、確実に保護者に情報提供できるよう配慮してまいります。
さらに、日常的に児童生徒と接する担任や養護教諭をはじめとした教職員への意識啓発が非常に重要であると思いますので、学校医等と連携しながら、研修を行い、化学物質過敏症への理解を深めてまいります。
今後も、児童生徒の健康状態を適切に把握した上で、安全な学習環境の下、対応してまいりたいと考えております。
次に、本市教職員の超過勤務の実態及びICT化による教職員の負担増加が生じているのではないかという御質問でございました。
本市における教職員の超過勤務の状況といたしましては、本市教育委員会が定めました1か月の超過勤務の上限45時間を超える職員が、令和元年度には全体の25.7%いたものが、令和2年度は21.9%、令和3年度は21%と、徐々にではありますが改善はされてきております。これは、教職員の意識の改善を図ったことに加えまして、学校部活動の見直しなど、不断の取組を進めている効果が現れてきているものと考えております。
今年度においても、教職員の働き方改革として、学校給食の公会計化、全校スクールサポートスタッフを配置・拡大するなどの取組を進めているところです。
教育のICT化は、これまでにない大きな教育効果を生み出すものであると考えておりますが、一方で、議員御指摘のとおり、急激なICT化によって負担を覚える教職員もおり、働き方改革も同時に進めていく必要性を感じております。
ICT化に伴う負担軽減のための取組といたしましては、1人1台端末の整備以前から教職員に様々な支援を行うICT支援員の導入をいち早く開始いたしました。
さらに、1人1台端末が導入された際には、4校に1人だった配置を新たに3校に1人拡大いたしております。
また、令和5年1月からは、統合型校務支援システムの導入を計画いたしております。統合型校務支援システムによって、管理職で年間175時間、一般教諭等においても年間135時間程度の業務削減が図られるものというふうに期待をいたしております。
いずれにいたしましても、今後、様々な施策を講じながら、教育のICT化と教職員の働き方改革を両立させ、教職員の負担軽減に努めてまいる所存でございます。
以上でございます。
まず、教育長、御答弁ありがとうございます。
統合型校務支援システムの導入により、大幅な業務の改善が図られ、導入も令和5年1月の計画ということで、電子決裁・文書管理システム本稼働と併せて期待をするところです。
最後に、化学物質過敏症につきまして質問したいと思います。
相談者は、災害時に避難もできない状況で、シェルターとなるのが御自宅と車の中だけだという話も伺いました。今回の台風の際の避難などについて大変心配されるところですが、今後の課題といたしまして指摘をしておきたいと思います。
患者支援という観点から、化学物質過敏症という病気の実態が広く認知をされ、また、多くの皆様に患者の方の苦しみの理解が進むよう、また、公共の場や人が多く集まる場所での配慮として、過度に化学物質の使用をしないことが定着するよう、今後の行政の取組に期待をしたいと思います。
再々質問としまして、これまでの質疑をお聞きになられて、今後、患者の方の苦しみにどのように寄り添っていくのか、また、市民の皆様へどのように理解を進めていくのか、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
以上で私からの質問を終わらせていただきます。御答弁よろしくお願いいたします。
議員からは、化学物質過敏症に悩む患者の方が大変御苦労なされていることを紹介いただき、この病気に対する認識を新たにしたところでございます。
本市の取組につきましては、さきに保健福祉部長が答弁いたしましたが、患者の方の悩みに少しでも寄り添い、心身のケアにつなげていけるよう、市民の皆様の御理解を深めるべく、一層の周知啓発に努めていく中で、議員の御指摘にもございました、市民の利用が多い公共施設における効果的な広報に関しても工夫を重ねてまいりたいと思っております。
また、今後も必要な情報収集に努めるなど、状況変化を見据えた取組について、担当部署に対し指示をしたところであり、引き続き意を用いて対処してまいりたいと存じております。
以上です。